医療の勉強が難しいと感じる学生や新人へ。伸びるための勉強法をご紹介します。
理学療法士や作業療法士、言語療法士を目指す学生で(新人でもそうかもしれませんが)、どうやって勉強をすすめていけばいいかわからないという方は多いと思います。
「まずは解剖学だ」
「生理学がわかっていないと理解できない」
「実際に身体を触りながら覚える」
などなど、いろいろ言われていることは最もらしいことが多いです。
最もらしいと書くと効果がないように感じますが、実際にこの方法でも効果が得られる方もいると思います。
私は学生時代からどんな勉強法がいいかずっと考えてきました。そのあたりは教育者を目指した者(プロフィール参照)として、どうすれば効率よく伸びるのか気になるところでした。
というよりも私は元来の怠け者で、どうすれば一番短距離で結果を出せるか考えていました。
その私がいま考える一番良い勉強法は一点突破で勉強していくということです。
一点突破の勉強法とは
簡単にいうと自分の得意な疾患や部位を作ってそればかり勉強するということです。
たとえば膝関節の疾患、肩関節の疾患、脳卒中、パーキンソンなど、なんでもいいのでひとつ自分の好きな疾患や部位を作りましょう。
「でもひとつだけやっててもダメでしょ?」って普通は考えるでしょう。
不思議なもので、平均的にいろいろな勉強に手を出すよりも、ひとつの疾患を極めるぐらい勉強する方が全体的に知識や技術も伸びていくのです。
たとえば中学生のときの中間テストや期末テストの勉強を思い出してみましょう。国語、英語、数学、理科、社会の5教科の全て40点だとすれば合計200点です。
これでは真ん中よりも下の高校しか合格できないと考え、合計300点まで点数をあげたいと考えました。
そのとき普通に考えれば、勉強化をまんべんなく勉強して20点あげる勉強をすると思います。でも5教科をまんべんなく勉強するのって大変じゃないですか。時間もかかりますし。
それ以前に20点あげる勉強法って考え方がおかしくいのですが・・・。
そこでどの教科でもいいのでひとつだけ死ぬほど勉強します。どの教科でもいいです。国語が好きなら国語。社会が得意なら社会でいいです。
その代わり20点をあげるとかぬるい話じゃなくて、絶対100点とるぐらい勉強しましょう。それがこの話のポイントです。
次のテストでもしピックアップした1教科で100点をとることができたとしましょう。そうすればなぜか他の教科の点数も知らず知らずのうちにあがってきます。
なぜ一点突破の勉強法は伸びるのか?
国語で100点をとることができる人は文章を読む力、物語の背景、文章の組み立てなどを見抜く力があるということです。
この能力は社会や数学でも生かされます。
社会ならいまままで単純に記憶していた歴史上の出来事や地理にも理由があることに気づけます。
なぜ西郷隆盛は西南戦争を起こしたのか、なぜ長野県の諏訪周辺で精密機器産業がさかんなのか、それらの背景にある理由がすっと頭に入ってきますし、そこに着目する頭に自然になっています。
そうするとそれまで暗記一辺倒だった社会の勉強が劇的に変わり、記憶に頼らない勉強法だとどんどん知識が増えていきます。
数学でもしかり。国語で養われた読解力は数学を解くロジックにも応用できます。
理学療法士など医療従事者の勉強に置き換えてみましょう。たとえば私の場合であれば股関節です。
股関節をたくさん勉強すると、必ず体幹、膝関節、足関節との関係してきます。そうすると知らず知らずのうちに体幹や膝関係、足関節の知識も自動的に増えています。
「いやそれだとまんべんなく勉強してるのと一緒やん」と突っ込みたくなる方もいるかもしれませんが、そこには大きな違いがあります。
まんべんなく勉強すると身体全体のつながりを診ませんが、股関節発信で体幹や膝関節、足関節へと知識を拡げていくと、股関節とのつながりや他の部位からの影響を考えるようになります。
もちろん腰部や上部体幹の影響も考える必要がありますので、もっともっと考えることがあります。
もうひとつ一点突破の勉強法の良いところがあります。
ひとつ得意分野ができると頼り所ができるので、自分に自信がつきます。
自信ができると、言動が変わり行動が変わります。
これは体験してみないとわかりませんが、ひとつのこと極めることができれば必ず他にも応用ができます。
陸上のウサイン・ボルト選手がサッカー選手になれば、そこそこのウィングになれると思いませんか。ハンマー投げの室伏広治選手は野球未経験ながら始球式で130km/hの速球を投げました。それと同じです。
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まとめ
一点突破の勉強のメリットについてお伝えしてきました。
勉強っておもしろくないので続かないし伸びないのです。それはみなさんもわかっていると思います。
それならば自分が好きな分野をどんどん勉強して、どんどん能力を伸ばす方が自分にとってプラスになります。
勉強で悩んでいる方はぜひお試しください。