理学療法士とスポーツ現場で活躍されるアスレティックトレーナー(AT)、この2つの資格の区別がついていない方は多く、どちらになろうか迷う人もいます。
今回は理学療法士とアスレティックトレーナーの違いについてお伝えします。
理学療法士とアスレティックトレーナー
まず大きな違いの1つは、理学療法士は国家資格ですが、アスレティックトレーナーは民間の認定資格だということです。
理学療法士は専門学校や大学などの養成校に3年もしくは4年勉強して、国家試験に合格して初めて理学療法士として働くことができます。
一方、アスレティックトレーナーは民間の協会や組織が認定しています。有名なところでは日本体育協会です。
アスレティックトレーナーになるためには、
1.アスレティックトレーナーの養成校で勉強して、日本体育協会が行う認定試験(筆記と実技)に合格する。
2.トレーナーとしての活動実績があれば所属団体から推薦を受けて、アスレティックトレーナー養成講習会を受講する。
このどちらかになります。
2の条件は技術や知識、現場の豊富な経験など、かなり高いレベルを求められます。ですから、いきなりこちらの条件を満たすのは困難です。
現実的には1の養成校で勉強して目指すことになります。
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仕事内容の違いは?
理学療法士の養成校、アスレティックトレーナーの養成校では、同じような勉強をすることもあります。
しかし、理学療法士の資格を持っていても、アスレティックトレーナー資格取得時に試験が免除になることはありませんし、逆もまたしかりです。
ただ理学療法士の中には、アスレティックトレーナーの資格を取得している人もいますし、アスレティックトレーナーを取得した後に理学療法士の資格をとるために学校に通う人もいます。
アスレティックトレーナーは主にスポーツ現場で活躍されています。
イメージ的には、ケガをしたり手術した後に最初に関わるのが理学療法士。その後、競技復帰に向けてトレーニングを積むのがアスレティックトレーナーです。
理学療法士として、スポーツ現場でアスレティックトレーナーと同じように活動することも可能ですが、アスレティックトレーナーが理学療法士と同じように病院で勤務することはできません。
それは国家資格なので、保険点数を算定できないからです。
そういう意味では、理学療法士という国家資格を取得してスポーツ分野の勉強をしていくというのが、スポーツトレーナーとして活躍する近道になるかもしれません。
スポーツトレーナーについては以下の記事でさらに詳しく書いていますので、スポーツトレーナーを目指すセラピストはぜひお読みください。