理学療法士になりたいと思っているけど、理学療法士ってなんか難しいイメージがあって、何か私には無理っぽい・・・、そう考えている人もいらっしゃるようですね。
実際、理学療法士の難易度ってどうなんでしょうか?
患者さんを治療しているときに、こんなこと何回か言われたことがあります。
「先生、理学療法士なんて立派な仕事して。難しかったやろう。」
立派かどうかはちょっと置いといて、この方がおっしゃっている「難しかった」の部分が気になります。
理学療法士が難しい・・・??
これを考えていくには、「大学や専門学校への入試」、「学校での勉強」、「国家試験」の3つにわけて考えていくと、わかりやすいのではないでしょうか。
大学・専門学校への入試
私が理学療法士を目指した13年ぐらい前は空前の理学療法士受験ブーム。受験を空前と表現すると変ですが、本当に受験は厳しかったです。
その頃、ようやく理学療法士という職業が社会に認知され始めたのですが、とにかく学校数が少なかった。
学校数でいうと、現在の3分の1ぐらい。もうちょっと前なら受験者数も少なかったので、あまり倍率は高くなかったようですが。
自慢じゃないですけど、私が受験した専門学校は当時けっこう人気があって、受験倍率はなんと13倍エ━━━(;゚д゚)━━━・・
大学を卒業してフリーターをしていた私にとってはけっこう厳しかったのですが、なんとか合格することができました。
では、いまから理学療法士を目指す方にとっての受験状況はどうなっているでしょうか?
現在は全国200以上の大学や専門学校があり、定員は全国で1万人を超えます。
もちろん人気のある大学、授業料が安い国立大学の受験倍率は高くなりますが、どこの大学でもいいから理学療法学科に行きたい、という人には難しくないと言えるでしょう。
しかもピーク時に比べ、就職状況も少し陰り始めていますので、そのへんを考慮して受験者数は増加傾向とはいえなくなってきています。
入試の部分では、難しいとはいえなくなってきています。
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理学療法士の学生時代の勉強
3つ分けた中では、実はここが一番難しいかもしれません。理学療法士の学校での勉強です。
理学療法士を養成する学校といえば、4年制の大学と3年制の専門学校か、この2つが多いと思います。
4年生の大学の場合、1年生のときには一般教養などが中心のため実際には2年生から本格的な理学療法の勉強が始まります。
最終学年は8週間ぐらいの長期実習2回と、卒業論文、国家試験に時間を費やすため、実質理学療法のことを学ぶのは2年半ぐらいしかありません。
3年制の専門学校の場合、卒業論文がない学校もありますが、この傾向はさらに顕著になります。2年ちょっとで理学療法のカリキュラムを学ばないといけません。
まあ、簡単にいうとどちらもけっこう詰め込みの教育になるというか、嵐のような学生生活になるんです。
もちろんそうならないように学校側も学習方法をいろいろ工夫したり、学生をフォローできる体制をつくってくれています。
この他にもレポートの提出があったり、最大の難関である実習があったり。
そうやって見ると、覚えることも多いですし、考えることも多いですし、他の専門職に比べると難易度は高いかもしれません。
中途半端に入学すると、学校生活で脱落しちゃいますよ。
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国家試験
最後は国家試験です。こちらは今更言うまでもないかもしれませんね。
理学療法士の国家試験の合格率は、現在80%前後で推移しています。
5年ぐらい前までは当たり前のように90%ぐらいあったので、その時代に比べると少し下がってきたと言えます。
でもよく考えてみると、他の資格に比べるとかなり高い方です。難しいと言われる社会保険労務士の合格率は7~10%、司法書士ではもっと低く2%ちょっと。
まあ社会保険労務士や司法書士と比べると酷ですが。
将来的には理学療法士が充足してくることが予想されますので、70%ぐらいに落ち込むのではないでしょうか。
とは言え70%だったら、普通にやっていれば合格することができるレベルだと思いますので、学校に入学して真ん中ぐらいの学力でやっていれば受かる計算になります。
国家試験が難しいかと言われれば、普通ぐらいではないでしょうか。
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まとめ
理学療法士になりたい方のために、理学療法士になるための難易度について考えてみました。
難易度でいうと学校での勉強が一番高く、国家試験は難易度が上がり、受験は下がる傾向にあると言えます。
そのあたりを踏まえて、難しいかどうかの判断をしてみてはいかがでしょうか。
それでも「やっぱり理学療法士になりたい」って思った方は、まずは学校の資料請求から始めることをおすすめします。