緩和医療で理学療法士として関われますか?

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理学療法士になる 緩和ケア

緩和医療やターミナルケアで、理学療法士として関わりたい、というご質問をいただきました。

「緩和医療(ケア)」「ターミナルケア」という言葉をご存知ないかもしれませんが、こんな分野の理学療法もあるんですよ。

 

その前に緩和医療って何でしょう?緩和医療のことを世界保健機関(WHO)では次のように定めています。

「緩和ケアは、生命を脅かす疾患による問題に直面する患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的、心理的、社会的な問題、さらにスピリチュアル(宗教的、哲学的なこころや精神、霊魂、魂)な問題を早期に発見し、的確な評価と処置を行うことによって、 苦痛を予防したり和らげることで、QOL(人生の質、生活の質)を改善する行為である、としているのである。」

 

ここで言う生命を脅かす疾患とは、わかりやすく言うと癌などです。

 

緩和医療に関わる道

理学療法といえば、スポーツや整形外科、脳卒中などの患者様を対象とすることが多いように思えますが、緩和医療でも関わることがあります。

そんな緩和医療に関してのご質問をいただきました。

こんにちは(^^)私は理学療法士を目指している高校3年生です。ちなみにもうすぐ試験があります(^_^;)

 

理学療法士の仕事について聞きたいことがあるのですが、私は将来、緩和ケアやターミナルケアのリハビリに携わりたいと思っています。

 

でもインターネットで調べてみると、緩和医療に携わっている理学療法士はそんなに多くない感じがしたのですが、実際あまりいないのでしょうか?

 

また、緩和医療のなかでリハビリの重要性は高いのでしょうか?

 

こちらの質問対する私の回答はこちらです。

はじめまして。お問い合わせいただきまして、ありがとうございます。緩和医療に携わりたいという、理学療法士を目指す高校生はほとんどいないと思いますが、何か目指すきっかけがあったのでしょうか?

 

おっしゃるように、緩和医療に携わる理学療法士は少ないです。また学校に入れば分かると思いますが、理学療法士の目指すところは、整形外科の治療(骨折や靭帯損傷、肩痛、腰痛、膝痛など)と脳外科の治療(脳卒中など)の治療がほとんどです。

 

加えるなら、呼吸器のリハビリ、心臓疾患のリハビリ、このあたりになると思います。

 

ここには理由がありまして、いままでの理学療法の保険点数、つまり治療によって得られるお金は、運動器(整形)、脳血管疾患、呼吸器、心疾患の4つに大別されておりましたので、病院としてはお金がいただける治療の方に傾くわけです。 しかし前回の改定で癌の治療でも点数がとれるようになりましたので、この流れは少し変わるかもしれません。

 

ただし、やはり理学療法士の主流は整形と脳外科、スポーツで言うなら野球とサッカーみたいなものでしょうか。この流れはずっと変わらないと思います。

 

悪い話ばかりですが、緩和に携わる理学療法士ももちろんいらっしゃいます。私が以前働いていた病院にも緩和ケア病棟がありまして、そこにも理学療法士が携わっていました。

 

よく話していた難しさは、理学療法士(理学療法士だけではないですが)は患者さんが良くなるお手伝いをするの仕事。「はい、がんばって家に帰りましょう」とか、「仕事に復帰するために、やっていきましょう」っていう流れが多いんですね。

 

でも緩和ケアに携わることってそうじゃないです。がんばれとか、家に帰るとか、良くなるとか、そういうことがタブーというか、そういう議論にならないんです。

 

そういう難しさや、辛さもあり、あまり緩和ケアに行きたがる理学療法士が少ないかもしれません。

 

それと、根本的に緩和ケアが少ないっていう問題もあると思います。病院自体がないから、そこに働く理学療法士も少ない。

 

いずれにせよ、これからの分野でしょう。

 

重要性が低いとは言いません。安楽肢位のポジショニングなどは、看護師ではなく、理学療法士の得意分野ですから。

 

本当に緩和ケアに関わりたいなら、看護師という道を選ぶ方がいいかもしれませんので、そのあたりはしっかり調べて考えてください。 以上、簡単ではございますが、ご回答申し上げます。
(プライバシー保護のため文章を一部変えています。

 

このご質問をいただいたとき、すごくしっかりしている方だなと、直感的に感じました。目指すべき道をしっかりもっておられますし、ぶれない感じが伝わってきます。

 

緩和医療も理学療法士の大切な仕事の1つです。ただしまだまだ携わる理学療法士が少ないのも事実です。

ご興味があれば、調べてみてくださいね。

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